モンゴル
豊かな自然、資源に恵まれた大草原の国
 国土の80%が草原という、まさに壮大な「草原の国」。平均標高は1500mで「高原の国」とも言える。高い山が連なる北西部にはタイガと呼ばれる針葉樹林帯があり、反対に南東部にはゴビ砂漠が広がっている。降水量は少ないが、地下水は豊富で、河川や湖沼が数多くある。気温は、夏には約40度、冬はマイナス30度まで下がり、寒暖の差がとても激しい。モンゴルは豊富な鉱山資源も有しており、モンゴル出身の鉱山の専門家が弊社で活躍している。
 人口の半分は首都ウランバートルに集中し、定住化が進みつつある。しかし、現在も人口の2割は遊牧民が占める。羊、山羊、馬、牛、駱駝の「五畜」を飼い、「ゲル」と呼ばれる移動式住居に住み、季節に応じて草や水を求め移動しながら暮らしを営むという伝統的な遊牧民の暮らしがある。
馬乳酒
馬乳酒
「赤(肉)と白(乳製品)の食べ物を食べて生きている」という概念があるモンゴル。 野菜が不足しがちな遊牧民は馬乳酒を摂取する事によって、ミネラル・ビタミンを補給しているそうです。
家族みんなで飲むお酒「馬乳酒」は、馬の乳を発酵させた飲料で、モンゴル語で「アイラグ」と言います。馬の乳が出る6〜8月に搾乳し、容器の中で何百、何千回とかき混ぜます。発酵が進んだ昨年の馬乳酒を少量入れることで、スターター酵母として活用します。ひたすらかき混ぜたら、一晩置いて発酵させます。他の季節では馬の乳が手に入りませんし、寒冷なモンゴルでは発酵に必要な気温に達さないため、夏限定の飲み物です。酒と言ってもアルコール度数は2%程度で、酸味があり、健康飲料として老若男女関係なく、みんなが飲みます。
季節と場所が限られる貴重な飲み物

主産地はモンゴル中央部。特にボルガン県サイハン郡、モゴト郡は馬乳酒の名産地です。東部は馬が多い地域ですが、馬乳酒は作りません。馬乳酒は草原から遠方に持ち出すと、たちまち劣化して成分が変化し、お腹を壊す飲み物に早変わりしてしまうため、季節・場所限定の貴重な飲み物と言えるでしょう。