

良質な石灰石が賦存する金生山は、国内では類を見ない都市立地型の鉱山であり、鉱山周囲には民家が密集しています。このため振動、騒音、粉じん等の鉱害には十分な配慮が不可欠です。 発破・積込・運搬の採鉱課、破砕・分級・水洗の選鉱課が、部門ごとにきめ細かな鉱害対策を講じると共に、地域住民の皆様とのコミュニケーションを積極的に図っています。


石灰石を原料に、お客様のニーズに応じて縦型炉・横型炉を使い分け、生石灰を製造しています。自社開発の特殊バーナーと多様な燃料の組み合わせにより、品質とコストの両立を実現。各炉の特性を活かした燃焼管理で、高活性かつ残量物の少ない生石灰や、消和後のスラリー物性調節などを安定供給しています。さらに低NOx・低SOx排ガスの排出抑制にも取り組み、環境にも配慮しています。


金生山は、良質な石灰石からなっていますが、形成された時代と環境の違う地層が重なっているため、微量元素が偏在しています。日々の品質管理を厳格に行うことによって、安定した品質の石灰石製品を生産しています。採掘部門と品質管理部門とが常に緊密な連携を図りながら日々の品質管理を進めています。またあらゆる品質の石灰石を活用できるよう、数々の工夫を凝らしています。


名古屋工場は、日本製鉄株式会社 名古屋製鉄所構内に位置し、鉄鋼用生石灰の焼成を行っています。原料となる石灰石は、乙女坂工場から石灰石運搬専用貨車を用いて名古屋工場まで輸送しています。

名古屋工場で50年以上にわたり培ってきた実績と経験が評価され、2025年より、日本製鉄株式会社 北日本製鉄所 室蘭地区においても、鉄鋼用生石灰の焼成事業を開始いたしました。

事業や技術はすべて、人から始まります。企業にとって人は、人財です。人という財産を第一に考え、大切に守り、育てています。日本で培った、鉱山採掘に必要な安全管理技術、石灰石の品質管理などをベトナム(ゲアン省 Chau Cuong鉱山)で展開し、地域の雇用を生み出すとともに、安全第一での採掘を行っています。

ベトナムから安定供給される貴重な白色石灰石を原料として、微粒・粉砕加工を行い、重質炭酸カルシウムを製造しています。製品は主に、通気性フィルムや樹脂用フィラーなどの原料として使用されています。また新規事業として、ベトナム国内にも重質炭酸カルシウム製造会社を設立し、韓国で培った粉砕技術を活用して、現地での製造展開を進めています。
