小ネタ
日本唯一の石灰石専用貨車
鉄道ファンにも知られる「矢橋工業の石灰石輸送」
矢橋工業は、現在日本で唯一JR営業線を走行する石灰石専用貨車を使用しており、鉄道ファンの間でも知られる存在です。岐阜県大垣市赤坂町・金生山で三星砿業が採掘した石灰石を、愛知県東海市の日本製鉄株式会社名古屋製鉄所構内にある矢橋工業名古屋事業部まで、1日3往復のダイヤで運搬しています。この輸送は、西濃鉄道株式会社、日本貨物鉄道株式会社、名古屋臨海鉄道株式会社の3社の連携により支えられ、鉄道ならではの定時性と大量輸送により、安定かつ環境に配慮した物流が実現されています。名古屋臨海鉄道では、安全な運行を支えるため鉄道施設の修繕や高架橋の耐震化、教育訓練などを継続的に行い、貨車の荷下ろし作業やベルトコンベアによる焼成炉への搬送も担っています。石灰石輸送は1969年にスタートし、ホキ2500形の専用貨車による運行から始まりました。2011年には新造ホッパ貨車を導入し、現在では1日3往復を基本とした安定輸送が続けられています。2022年には新たに9両ずつ3回に分けて貨車が導入されており、持続可能な鉄道輸送体制がさらに強化されています。